こんにちは。社会保険労務士の志賀です。今回は「1日のうち一部を休業にしたら休業手当はどうなる?」についてお話をします。
前回の動画でお話したことの復習ですが、休業の定義は「所定労働日に労働者が働こうとしているのに会社の都合で休ませること」を言います。この休業には丸1日休業させる場合もあれば所定労働時間の一部だけ休業させるパターンがあるというお話をしました。そしてもし会社が従業員を休業させたならば労働基準法第26条の規程によって「使用者の責に帰すべき事由により休業させたら平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならない」という決まりがあることもお伝えしたと思います。この責に帰すべき理由というのは幅が広くて不可抗力の場合を除いてほとんどのケースが当てはまってしまいます。つまり不可抗力の場合以外は会社の指示で休ませた場合には基本的に平均賃金の60%以上支払う必要があるというお話もしました。
今回は一部の休業、つまり所定労働時間の一部だけ休業させた場合の休業手当の計算の方法についてお話をしていきます。一例をご紹介します。
【例】 時給1,200円 所定労働時間8時間 平均賃金10,000円
①丸1日休業させた場合
休業手当6,000円 (平均賃金の6割以上)
②4時間働いて4時間休業
@1,200×4=4,800円 ←賃金
@6,000-4,800円=1,200円 ←休業手当
③6時間働いて2時間休業
@1,200×6=7,200円 ←賃金
7,200≧6,000のため休業手当不要
いま説明した例においては時給が1,200円ですから5時間以上働いているならば、この補償額6,000円はクリアしますので休業手当の支払いは不要ですが、働いた時間が5時間未満であるならば6,000円に対する不足額を休業手当として支払わなければいけません。
この説明をお聞きいただいて意外に思った方もいらっしゃるかもしれませんが、これが一部休業の場合の休業手当の支払い方法になります。
今回は「1日のうち一部を休業にしたら休業手当はどうなる?」についてお話をしました。少しでも参考になれば幸いです。
執筆者

志賀 直樹
社会保険労務士法人ジオフィス代表
300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。
保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員


