こんにちは。社会保険労務士の志賀です。今回は「在宅勤務中にケガをしたら労災保険は使えるか?」についてお話をします。
仕事中に仕事が原因で怪我をした場合、これを業務災害と言って労災保険の対象となるわけですが、これは何も会社内で起きた怪我だけが対象となるということではありませんので、在宅勤務中でも仕事中であって仕事が原因で怪我をした場合には条件を満たせば当然労災保険は使えるということになります。ただし、この在宅勤務中というのは自宅などでやるわけなので、就業時間内であっても仕事以外の私的な行為をしてしまうことがあると思います。その私的な行為をしている時の怪我は認められないということになりますので、そこで少し話が難しくなるというわけです。
念のためにA・Bに分けて整理してみました。
A 業務が原因で怪我をしたら業務災害と認められる
B 私的な行為による怪我は業務災害とは認められない
Bについては当たり前のことですが、在宅勤務となると境界線が曖昧になると言われています。今回は具体的な事例を挙げて説明していきます。

以上のように事例を挙げましたが、判断が難しい部分もあると思います。しかし実際に業務災害と認められ労災保険が使えるかどうか判断するのは労働基準監督署となります。仕事が原因で怪我をしてこれは労災保険対象だと自分自身で確信があるのであれば、まず申請してみるというのが良い方法です。申請してみないことには結果は分からないので迷う場合には一度申請してみてください。

労働基準監督署も判断をしなければならないので、やはり証拠や資料を求めてくる場合があります。いつ・どこで・どのような状況で怪我をしたのか記録をしておいた方が確実です。そして会社にすぐ一報を入れてください。
これまで就業時間中前提のお話をしていきましたが、就業時間外にケガをした場合には労災保険の申請をするのはハードルが高いと思います。それこそ証拠や記録を残しておくのが一番ですが、認められにくい可能性がありますのでご注意ください。
いかがでしたでしょうか。今回のお話を聞いて在宅勤務中に自宅で1人で仕事したりしているわけですから、誰も見てないことが多いと思います。誰も見ていないということは嘘ついてもバレないと思った方もいるかもしれません。しかし、労働基準監督署はしっかり調査を行います。特に在宅勤務中というのは詳細を細かく聞かれる場合がありますので嘘をついても辻褄が合わなくなったりして不支給になるかもしれません。仮に嘘の申請で一旦支給されたとしても後々バレたら支給されたお金を返金することになったり、他にもペナルティを受けることがあります。あくまでも正直ベースで申請を行ってください。
今回は「在宅勤務中にケガをしたら労災保険は使えるか?」についてお話をしました。少しでも参考になれば幸いです。
執筆者

志賀 直樹
社会保険労務士法人ジオフィス代表
300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。
保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員


