こんにちは。社会保険労務士の志賀です。今回は「月500円の負担増?子ども・子育て支援金の徴収開始!」についてお話をします。
令和8年度から子ども・子育て支援金という制度が始まります。これは子どもや子育て世帯を支援するための制度だということはお分かりになるかと思いますが、この動画ではより具体的な話を説明していきます。子ども・子育て拠出金という別の制度が既にありますが、これとは別の制度ということも併せてお話します。
①誰が払う?
健康保険の加入者(と会社)
現在の健康保険料と一緒で会社と折半する形となります。
②いつから?
令和8年4月~徴収が開始されます。
③どうやって?
健康保険料に上乗せ徴収
④いくら?(令和8年度の平均月額の試算)

この図は子ども家庭庁のホームページに表が出ていて、それを引用したものです。上図に記載の通り健康保険組合の被保険者の場合、試算では1人月550円徴収されるという計算です。そして国民健康保険に加入されている方は1世帯あたり平均して300円徴収、後期高齢者医療制度に加入されている方は1人200円徴収されるという試算が出ています。
この支援金の徴収額はどのようにして決定されるのかは、図の※の通りで、この計算式は健康保険組合の場合となります。そして支援金の徴収は賞与にもかかります。平均額としてご紹介しましたが、結局のところ標準報酬月額に掛けるわけなので人によって違うことになり、収入が低ければ支援金の徴収も安く、収入が高ければ支援金の徴収も高くなるということです。では、収入別ではどのぐらいの差があるのか下図をご覧ください。

このようにして毎月の健康保険料に上乗せして上図の金額が徴収されるという試算です。よって平均すると健保組合の場合には約550円という試算になるわけです。
⑤なんのために?
1.児童手当の拡充
児童手当は所得制限が撤廃されました。それから支給期間の延長などが決まったため、その原資となります。
2.妊婦のための支援給付
これは子ども1人につき妊娠出産すると約10万円相当が貰える制度がありますが、その原資となります。
3.こども誰でも通園制度
一定の制限内で働いていない親でも保育所などを利用できる制度があり、その原資となります。
4.出生後休業支援給付
5.育児時短就業給付
この4.5.に関しては別動画にて詳しく説明していますので、そちらをご覧ください。この給付の原資となります。
6.育児期間中の国民年金保険料の免除
国民年金の第1号被保険者の方、自営業の方などに対して子どもが1歳になるまで免除するという制度がありますが、免除している期間の部分を充当するための原資となります。
以上6つの利用目的にこの子ども・子育て支援金というのは使われます。
冒頭言いましたが、間違いやすい制度として現在子ども・子育て拠出金というものがあります。それとは別に新たな別の制度として子ども・子育て支援金が始まるということでややこしい制度です。実務をやっている人にとっては大事な部分ですので比較表を作ってみました。下図をご覧ください。

比較するとさまざまな違いがあることが分かります。拠出金の方は本人負担がないという点、令和8年度も料率はそのままで据え置かれると予想されています。しかし支援金は料率はだんだんと増えていくとされています。スタートは0.23%ですが、年度が変わるたびに料率が上がるということが決まっています。
ご自身の給料明細を見て頂きたいのですが、現在は控除の欄が健康保険料・介護保険料(40歳~64歳)・厚生年金保険料と分かれていると思います。その中に子ども・子育て支援金と言う欄が追加されると思いますので確認してみてください。
いかがでしたでしょうか。今回ご説明したようにこの子ども子育て支援金というのは、子どもの有無関係なく健康保険の加入者であれば徴収が行われます。ですから世間では独身税と言われているようですが、自分は子どもがいないのに…と考える人もいるかもしれません。しかし、この子どもが少なくなるということは国民が減ってしまうということになります。国民が減るというのは国力が弱まることにも繋がり、逆に国民が増えると利益が多くなると理解いただければと思います。
今回は「月500円の負担増?子ども・子育て支援金の徴収開始!」についてお話をしました。少しでも参考になれば幸いです。
執筆者

志賀 直樹
社会保険労務士法人ジオフィス代表
300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。
保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員


