労災保険から、一定の範囲で、通院に要した交通費が支給されることがあります。これを「移送費」と言います。認められるための条件について、社労士が整理して解説します。

こんにちは。社会保険労務士の志賀です。今回は「労災保険から通院のタクシー代も出るって本当?」についてお話をします。

今回の内容は実際に顧問先から相談された内容となります。結論から申し上げますと一定の条件をクリアすれば貰える場合があります。労災保険からは通院にかかる交通費に関して一定の範囲内で支給される場合があります。これを労災保険では移送費と言います。この移送費を請求する時には「療養の費用請求書」と「移送費請求明細書」を労働基準監督署に提出して認められれば移送費が支給されるという流れになります。

まず療養の費用請求書の中にかかった交通費の総額を記載するのですが、その内訳明細を別紙で移送費請求明細書として提出します。この明細は任意様式なのでタイトルは明細書でも内訳書でも良いのですが、都道府県によって対応が異なり書式が用意されている場合もあるようです。明細には利用した交通手段や移動した区間、通院した階数、金額等を記載してください。この明細の金額と療養の費用請求に記載した交通費の総額が一致しなければなりません。

この移送費は支給されると言ってもどのような交通手段を用いてどこの病院に行っても交通費が貰えるというわけではありません。一定の条件がありますので順番に見ていきます。

この判断は労働基準監督署側がするものなので、申請を迷うものに関しては事前に労働基準監督署へ相談されることをおすすめします。当たり前の話を念のためお伝えしますが、いくらこれらの条件を満たしていても仕事中の事故などが原因のケガや病気が治ったら移送費は出ませんのでご注意ください。

今回は「労災保険から通院のタクシー代も出るって本当?」についてお話をしました。少しでも参考になれば幸いです。

執筆者
志賀 直樹

社会保険労務士法人ジオフィス代表

300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。

保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員

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