国民の祝日に関する法律では、「国民の祝日は休日する」と規定されています。では、祝日が休日となっていない会社は、法律違反なのでしょうか?素朴な質問に、社労士が回答します。

こんにちは。社会保険労務士の志賀です。

今回は、「国民の休日」は会社の休日にしなければダメ?についてお話をします。

今回は相談事例ですね。従業員の方からの相談です。「私が勤めている会社の休日は土曜日と日曜日です。祝日はお休みではありません。ネットで調べたら祝日法という法律で、国民の休日は休日とすると決められていると知りました。うちの会社は違法ではないのですか?」というご質問を頂いたわけなのですが、この方が言う祝日法という法律は実際にあるんですね。ここから見ていきましょう。

正式には、国民の祝日に関する法律というのですけれども、この法律、条文3つしかないんですね。短い法律なんですけれども、この内容を見ていきましょう。

まず、国民の祝日に関する法律の第1条では祝日の意義が規定されています。どういうわけで国民の祝日というものを決めているか、その意義について規定されています。それから第2条には具体的に16の祝日が列挙されています。1月1日の元日から始まって11月23日の勤労感謝の日まで16日の祝日が具体的に列挙されています。そして第3条は1項2項3項と3つの項から成り立っているのですけれど、その第3条第1項で国民の休日は休日とすると書いてあるんですね。ということは先ほどの相談者の言っている通りで確かに国民の祝日に関する法律には国民の祝日は休日にするという風に規定されているんです。

2項3項見ていきますと、祝日が日曜日に当たるときはその直後の平日を休日とすると。たまたま祝日が日曜日に重なってしまったときは直後の月曜日を休日にします、ということですね。第3項では祝日と祝日に挟まれた平日は休日とする。ここで言っている平日というのは「祝日ではない日」という意味で使っていますけれど、前日が祝日で翌日も祝日、その間に祝日じゃない日が挟まれたという場合にはその挟まれた日もお休みにしますと、こういう風に規定されているわけなんですね。ですから先ほどの相談者が言っていることは祝日法に国民の祝日が休日とするって書いてあるんだからうちの会社が祝日を休日になってないのはおかしいんじゃないのかと、こういうことを言っているわけなんですね。

これなんですけれども、実はこの国民の祝日に関する法律っていうのは、この祝日は休日とすると書いてありますけれども、強制的に休むことを義務付けてるわけではないんですね。この祝日に休まなかったからと言って何か罰則があるとかそういうことではないので、いわば国民の祝日にはお祝いしたり感謝したりするために国民みんなでお休みしましょうよと提案しているような意味なんですね。ですからこの国民の祝日は休日とすると書いてあるけれども、その休日をお休みにしないと違法とかそういうことではないんですね。

それではこちらを見ていきましょう。

国民の祝日、現実にはお休みになっていることがあるんですね。例えば、国の行政機関それから地方公共団体、公立学校、こういったところは国民の祝日は休日になっています。それからこの第2項と第3項で定めている、いわゆる振替休日ですね。日曜日に祝日が当たった直後の祝日ではない日を祝日にする。それから、祝日と祝日に挟まれた祝日でない日を休日にする。これ赤で書いている休日、これは祝日法でいうところの休日という意味です。

祝日法における休日、この3パターンありますよね、この祝日法における休日に関してはこの国の行政機関、地方公共団体、公立学校は休日になってるんですけど、これどういう建付けかっていいますと、それぞれの団体というか機関の休日を定める法令があるんですね。その中で、国民の祝日に関する法律における休日は我々休みにしますという風に法令で定められているわけですね。国の行政機関は行政機関の休日に関する法律、地方公共団体においては地方自治法、公立学校においては学校教育法施行規則の中で祝日法における休日は休日としますと、こういう風に規定をされているからこういったところではこの祝日というのは休日になっているわけです。ですから、休日の意味が違うわけなんですね。祝日法おける休日は今赤で書きました、そしてこういった団体の休日は青字で書いてあります。こういう法令の中でこの日としますっていう規定をしている休日っていうのは、青で書いてあるわけですね。ですから、この祝日法の休日っていうのは休日とします、他にも例えば土日は休日とすると書いてあるわけなんですね。年末年始は休日としますとも書いてあるんですけど、その一つで、プラスその祝日における休日も我々の休みとしますという風に書いてある。だからこういったところではこの祝日法の休日は休日になっているわけですね。

それに対して民間企業の会社は、労働基準法で休日に関して定められているんですけれど、その労働基準法においては、会社は祝日法における休日を休日しなければならないなんて一切書いていないんですね。労働基準法で休日について定めていることというのは週に1日、または4週に4日必ず休日を確保してくださいということだけなんです。ですから、会社は休日を自由に決めていいんです。この祝日法に定める休日を必ず休日にしなればならないということはなくて、それは会社の判断による、ということなんですね。ですから、こういったところが休日なのでうちも休日にしようっていう風に判断して土日祝日お休みにしている会社は結構ありますけれども、それは会社の判断によるわけなんですね。労働基準法で定められている週1日または4週につき4日の休日が確保されていれば問題ないという事になります。

結論としましては、ご相談者が心配されていた「うちの会社は違法ではないのですか」というご質問ですが、ちゃんとその会社の就業規則に休日は土曜日と日曜日と書いてあって、祝日を休日にしていなければ何も違法なことはありません。

今回は、「国民の祝日」は会社の休日にしなければダメ?についてお話ししました。

少しでも参考になれば幸いです。

執筆者
志賀 直樹

社会保険労務士法人ジオフィス代表

300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。

保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員

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