勤務時間外に会社や取引先から電話・メールを受けたことがある人は多いと思います。人によってはとても嫌なことだと思いますが、あなたはどう思いますか?いわゆる「つながらない権利」について社労士が解説します。

こんにちは。社会保険労務士の志賀です。

今回は「賛否両論!つながらない権利とは?」について3つに分けてお話を進めていきます。

まず1つ目につながらない権利とは何なのか。2番目に法律で規制されているのかどうか、3番目につながりたい人もいるというのは本当なのかという3本に分けてお話を進めていきます。

①つながらない権利とは? 

勤務時間外に仕事の連絡を拒否する権利

1日の仕事が終わって終業時刻になり退社した後に本来そこはプライベートな時間となります。そして休日も同様にプライベートの時間です。もっと言えば仕事中でも休憩時間はプライベートの時間です。そのような時に仕事上の連絡が電話、メール、LINE、チャットなどあらゆる手段で来るときに対応を拒否し、電話等に出ずメールも返信しないというものが「つながらない権利」です。このつながらない権利は連絡遮断権アクセス遮断権と言われる場合もあります。意味はどちらも同じです。

業務時間外や休憩時間に電話やメールが来ることは珍しいことではなく経験している人も多いかと思います。自分としてはプライベートの時間なのに仕事上の連絡が来るのは精神衛生上あまり良い気持ちはしませんよね。これをどう思うかは人それぞれだと思いますが、基本的には先ほどお伝えしたように心理的な負担がかかるということであまり良くないと考えられています。そこでこれに対して何か規制があるのかという話が②に繋がります。

②法律で規制されているの?

日本では法制化されていない。(フランス・イタリア・スペイン・オーストラリア等では法制化)

日本では法制化されていないものの強いて言えば厚生労働省が発表しているテレワークガイドラインの中に勤務時間外のメール等に対応しなかったことを理由として人事評価で不利益な取り扱いをすることは適切ではないということは記載があります。

③つながりたい人がいるって本当?

時と場合による。

実際に法制化されて困る企業があるのは事実かと思います。実際にアンケートを取ったわけではありませんが、私自身の肌感覚として法制化しても良いという人は6:4ぐらいの割合になるのではないでしょうか。現状日本ではこの権利自体があまり周知されていないので、業務時間外でも連絡が欲しいと思う人は一部いるかもしれません。会社で管理職の方や営業をやられている方等、数字を扱う立場の人は業務時間外であっても連絡を取ることは必要だと考えている人が多いかと思います。

補足としては連絡の形や頻度・回数によっては業務時間外の対応は時間外労働になる可能性もあります。連絡を受けただけじゃ済まされず、その後に作業や仕事を行った場合には時間外労働になる可能性もありますので注意してください。

私個人的にどう思うかというところですが、電話はともかくメールぐらいは良いのではないかという考えです。メールは読むだけなので、それに対応しなければいけない場合、話は別ですがメールは読むぐらいは出来ますし実際対応するのは翌日の就業時間でも良いわけです。メールが送られてくること自体は良いのではないかと思います。中にはメール自体を遮断してしまうようなシステムを導入する事例もあるとのことですので、その辺も含めてこの権利は賛否両論分かれるところだと思います。後は本人的には業務時間外でも良いという考えでも、そのご家族はどうなのかという問題もあります。例えばお休みの日に家族で食事をしているときにお父さんがずっと喋っていて食事にならないというのはあまり良い気持ちがしないものだと思います。

いかがでしたでしょうか。今回お話したテーマは一概には言えない部分があり、賛否両論ある部分かと思います。現状法制化はしていませんが、これについては各会社と労使でよく話し合っていただいてルール化しておくのが良いのではないかと思います。

今回は「賛否両論!つながらない権利とは?」についてお話をしました。少しでも参考になれば幸いです。

執筆者
志賀 直樹

社会保険労務士法人ジオフィス代表

300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。

保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員

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