企業や自治体の間で広がっている孫休暇とはどんな制度なのでしょうか?育児休業などと比較しながら社労士が解説し、実際の導入事例も紹介しています。

こんにちは。社会保険労務士の志賀です。今回は「孫休暇とは何か?」についてお話をします。

育児休業や介護休業については聞いたことがあるけれど孫休暇というものは聞いたことがないという方が多いかもしれません。孫休暇とは孫の世話や看護のために祖父母が取得できる特別休暇のことを言います。

これは法律で決まっている制度ではありません。企業や自治体が任意で導入している休暇制度になります。休業についてのイメージ図を書いてみました。

あくまでイメージですが、20代30代前後ぐらいの方がお子さんの育児のために育児休業を取得することがあると思います。あるいは子の看護休暇と言って子どもの小学校上がるまでのお世話のために1人につき年5日まで取得できる子の看護休暇というものがあります。このような制度を利用して子育てをしていくわけです。そして年月が過ぎ50代60代になってくると自分の親の介護をする必要が出てきて、そのような場合に介護休業や介護休暇を利用して介護をしていくということがあると思います。

ところが定年再雇用や定年延長がどんどん行われてきて60代や場合によっては70代の方でも現役で働いているケースが多くなってきています。主に60代以降の年代の方が利用できる休暇として、孫休暇というものを導入するケースが増えてきているというわけです。

先ほどお伝えしたように育児休業や介護休業などは法律で定められている法定の休暇制度ですが、孫休暇は任意の休暇制度となりますので絶対に設けなければいけないというわけではありません。ですから年代を追うごとに利用できる制度を導入して働きやすい環境を整える取り組みの1つということです。この任意の休暇制度というのは他にはボランティア休暇やバースデー休暇などがあり、企業によっては導入して働きやすいようにしているところもあります。

孫休暇の導入事例についてご紹介します。

事例①三重県 桑名市

「看護休暇」の対象者を拡大をすることによって孫休暇を実質的に導入。(有給年5日)

事例②福島県 ㈱東邦銀行

年次有給休暇の未取得分の積立特別休暇の限度を増やす。

イクまご休暇」 限度60日→120日

いかがでしたでしょうか。定年延長などで祖父母世代でも現役で働くことが当たり前になっている時代でこの孫休暇を活用していただくことで子育て世代の負担軽減にも繋がるのではないかと思います。それから自分自身の子育て時代には無我夢中で仕事をしていて育児休業も取得しておらず十分なことをしてあげられなかったと思っている祖父母世代の方が孫のためには十分な時間を割いてあげたいと考えている方も多いのではないでしょうか。ぜひ導入を検討してみてください。

今回は「孫休暇とは何か?」についてお話をしました。少しでも参考になれば幸いです。

執筆者
志賀 直樹

社会保険労務士法人ジオフィス代表

300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。

保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員

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