こんにちは。社会保険労務士の志賀です。今回は「振替休日と代休はどう違う?」についてお話をします。
振替休日と代休は紛らわしいですよね。正確に区別できている方はなかなか少ないかもしれません。今回の動画は誰でも分かるように説明していきますので確認いただけると幸いです。
最初に振替休日です。

例として土日が休みの会社で法定休日は日曜日、土曜日は所定休日とした場合には平日の月曜~金曜5日間が出勤日となり所定労働日ということになります。この会社では1日の所定労働時間は8時間であるとします。よって8時間で5日勤務して週40時間ということになります。この状態で本来法定休日は日曜日なのですが、日曜日に出勤していただく必要が生じた場合に会社が事前にこの法定休日の位置を入れ替えるということが振替休日です。日曜日に出勤していただく場合には例えば同じ週の水曜日を法定休日とし振替休日として扱います。振替休日として設定しているのでこの日曜日の労働分は休日労働にはあたりません。青字で記載している通り同一週へ振替であれば割増賃金は不要となります。
しかし同一週へ振替ができず、翌週に振替休日を設定した場合で考えてみると、1週目の出勤日が6日間あります。そうするとその週は48時間労働ということになり、40時間を超えてしまっています。そこで40時間越えの時間外の割増1.25は必要になってくるというわけです。
いま説明した例としては同一週か翌週への振替をしましたが、どこまで振替として対応できるのかという問題があります。こちらについては出来るだけ近い日に振り替えてくださいということで同一賃金機関計算内に振り替えるのが無難です。
次に代休です。

先ほどは事前に振替の日を変更していましたが、代休というのは事後になります。休日出勤が発生してしまったその後に代休を取る取らないという話になるということです。青字で記載があるように休日出勤は既に成立してしまっているので休日労働の割増賃金というのは必要になってくるわけです。この代休に対してもいつまでの間に取ればいいのかという問題がありますが、これもやはり同一賃金計算期間内に取得するのが望ましいと思います。やはり労働基準法第24条の賃金の全額払いの原則の問題が出てくるので、賃金締め日を跨いでしまうと厳密に言えば未払いが発生してしまうということになります。たまに代休を半年先や1年先に取得するといった会社がありますが、それはおかしな話です。そもそも代休は休日出勤したことによる心身の疲労を取る健康管理上の目的が趣旨ですから、できれば同一週内、最低でも1か月以内には取るようにするのが望ましいです。休日出勤をさせておいていつか代休を取っていいことにしてそのまま賃金を支払わなくても良いということにはなりません。何十日も代休が溜まっていてどうすれば良いのかという質問を受けるときがありますが、これは溜まっているのは代休ではなくて未払い賃金です。今回の動画を参考にしていただき適切な運用を行ってください。
今回は「振替休日と代休はどう違う?」についてお話をしました。少しでも参考になれば幸いです。
執筆者

志賀 直樹
社会保険労務士法人ジオフィス代表
300社以上の労務管理をサポートしてきた経験を活かし、頻繁な法改正への対応や労働トラブル解決を中心に、中小企業に寄り添ったサービスを行う。
保有資格
・特定社会保険労務士
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・2級キャリア・コンサルティング技能士
・産業カウンセラー
・生産性賃金管理士
・日商簿記1級
・ラジオ体操指導員


